ただ単に翻訳というと真っ先に思い浮かぶのが英語です。私たちのたいへん身近にありながら、契約書翻訳となると書き方や翻訳の仕方を知らない人がほとんどです。契約書の英語翻訳で気をつけたいポイントを知っておきましょう。
どんな契約書もそうですが、英文契約書にも一般的な英文とは異なる独特の言い回しが多用されています。一般的な英単語と英文契約書に用いられる法律用語として英単語では、意味が異なっていることが少なくありません。こうした事実を知らずに英文翻訳を行うのはトラブルの原因になってしまうことでしょう。
また、英文契約書の形式にはいくつかの種類があります。伝統的な書式、カジュアルな書式、そして手紙の体裁になっている書式など。 それぞれ用途によって使い分けられているようです。
英語は国際社会において公用語とも言えるほど高いニーズを持っています。しかし、皆さんもご存知の通り、英語にはアメリカ英語とイギリス英語が存在します。従って、契約書を作成する際にはもちろん、その国の法律や慣例、されには言い回しのニュアンスなど、感性とも言うべき点まで大切になってきます。
そのため、英文契約書を作成・依頼する際にも、アメリカで使用されるのか、イギリスで使用されるのかをしっかりと認識しておくことが重要。例えば、アメリカ英語とアメリカの法律しか知らない翻訳業者に、イギリスの企業を対象とした英文契約書を発注するのは適切ではありません。
英文契約書で怖いのは、英語翻訳に自信のある人が、法律に詳しくないままに訳してしまうことです。上記のように同じ単語でも日常会話と契約書の英単語とでは意味が異なる場合も少なくありません。法律を知らないまま訳すと誤訳を招いてしまうことになります。
しかも、日本だけでなくアメリカやイギリスの法律に精通している必要があるのです。英語に自信を持っている人であっても、英文契約書の作成や翻訳には慎重に。国によって考え方も違うからこそ、正しく訳された契約書が大事になってきます。