英文契約書で使用される英単語のなかでも、『違反』についての表現の扱いには、特に慎重さが求められます。違反という語は、契約内容に直結する意味や内容をもっているからです。そのため、もし表現を間違ってしまうと、大きなトラブルの原因にもなりかねません。そこで、このページでは、違反を意味する英文契約書用語としてよく使われる、代表的な3つの単語「breach」「violate」「fail」について、特徴や用法などを紹介しています。
契約違反についてまず注意しておかなくてはならないことがあります。それは、契約違反が、必ずしも契約を解除するための根拠として認められないケースもあるということです。
日本国内における取引であればまだしも、国際取引においては、そのことを念頭に置いておかねばなりません。というのは、相手の会社と自社とでは、それぞれ異なる法律体系にもとづいてビジネスをおこなっているからです。ですから、認識のずれによるトラブルを回避するためには、契約違反があった場合にどのような制裁がとられるかについて、しっかりと明記しておくことが大切です。
契約違反に対する主な制裁としては、契約解除のほか、損害賠償請求などが一般的です。英文契約書によくみられるbreachを使った表現や文章の例としては、次のようなものがあげられます。
breach of contract:契約違反
She is sued for breach of contract.
(彼女は契約違反で訴えられている。)
violateという英単語の性質を知るには、上述のbreachと比較しながら理解を進めるとよいでしょう。両者の違いが分かりやすくなります。いずれの単語にも「違反する」という意味がありますが、その使われ方には微妙な差がみられます。violateは、breachと同様、英文契約書における契約違反でも使用される場合はあります。ただ、どちらかというと、法令などに違反した場合に使用されるのが、より一般的なようです。
violateやbreachを含む英語の文章例として、次のようなものがあげられます。
If A violates any of the law of Japan, A has to ~.
(仮にAが日本の法律にひとつでも違反した場合には、Aは~しなくてはならない。)
If A breaches any of this contract, A has to ~.
(仮にAがこの契約にひとつでも違反した場合には、Aは~しなくてはならない。)
failの名詞形であるfailureには、「~しないこと」という意味があります。ですから、failure to ~は「~しないこと」という意味になります。したがたって、動詞形のfailの場合には、fail to ~で「~しない」という意味になるわけです。これは、英文契約書内で、契約違反などを意味するときにしばしばみられる英語表現です。参考になる例文として、次のようなものがあげられます。
If A fails to make any payment specified in this contract, A has to ~.
(もしAが契約上の支払い義務をどれかひとつでも果たさない場合には、Aは~しなくてはならない。)
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